
ライダーの必需品としてはもちろんのこと、最近ではファッションアイテムとしても根強い人気を誇るレザージャケット、通称「革ジャン」。
私のようにライダースジャケットを着てバイクではなく地下鉄に乗っている方も多いのでは。
お気に入りの革ジャンを長く着るためには人のスキンケアと同じように適切にお手入れしてあげることがとても重要です。
ここでは、数多くの革製品を手がけそれぞれに応じたお手入れ方法もご案内している林五オンラインストアならでは視点で、革ジャンのお手入れ方法をご紹介します。
※レザージャケットについての一般的なお手入れ情報となります。素材や仕上げは製品ごとに異なるため、お手入れの際には必ずブランドや販売店のアドバイスを受け適切なケアを行ってください。
お手入れの結果生じた色落ちや風合いの変化、革の劣化などについては弊社では一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承くださいますようお願い申し上げます。
革ジャンは日常のケアが大切
革のケアに対する基本的な考え方はかばんや財布、革靴と変わりません。
水や乾燥に弱い素材をいかに保湿し良い状態を維持するか。そのためには日ごろのお手入れが重要なのです。
と言っても、いたって簡単。
1. ブラッシングでほこりを落とす

ジャケットをハンガーに掛け、ブラッシング。ほこりや汚れをさっと払って収納しておくだけでも良いコンディションを維持することができます。
汚れやほこりはカビの栄養となりますので、溜まりやすいステッチや襟、袖口などは念入りにブラッシングしておきましょう。
ブラシは、適度な弾力がありデリケートな革にも使える馬毛ブラシがおすすめです。
江戸時代から続く老舗が手掛けた【ブートブラック 江戸屋クリーニングブラシ】のような、品質にも見た目にもこだわったブラシを玄関やクローゼットに置いておけば、普段のブラッシングも楽しくなるかもしれません。
2. 革ジャン好きは晴れの日も防水スプレー

水分をはじく防水スプレーは雨の日の必需品ですが、防水スプレーには「防汚」効果もあるのをご存じでしょうか。
買ってすぐのときはもちろん、日常のお手入れとして定期的に防水スプレーを使用しておけば汚れが付着しにくく、長くきれいな状態で着ることができます。
林五オンラインストアでは皮革に安心して使えるものだけをラインナップしており、中にはオイルを含み栄養補給と防水の両方の効果がある【コロニル シュプリームプロテクトスプレー】のような便利なものもありますのでぜひチェックしてみてください。
PICK UP ITEM
BOOT BLACK 江戸屋 クリーニングブラシ 馬毛 ¥9,900
靴磨きのプロが作り上げた「Boot Black」と享保3年創業の老舗「江戸屋」がコラボレーションした極上の馬毛ブラシ。
黒塗りの持ち手に希少な白い馬毛が映える逸品。
COLLONIL シュプリームプロテクトスプレー ¥2,530
防水効果の高いフッ化炭素樹脂に、皮革への浸透性が高いシダーウッドオイルをブレンドした2-in-1防水スプレー。
革ジャンの基本的なお手入れ方法
同じ革製品であるバッグや財布と同じ手順、同じアイテムでお手入れできます。
革鞄や財布のお手入れ方法はこちらをご覧ください。
ここでは一般的なスムースレザー(表革)のお手入れ方法をご紹介します。
1. まずはブラッシング

馬毛ブラシでほこりを払っておきます。ほこりや汚れが溜まりやすいステッチや襟、袖口は重点的にブラッシングしておきましょう。
2. 汚れは落としておきましょう

汚れが気になる場合は革用のクリーナーで汚れを落としておきます。スキンケアと同じく、汚れを落としておくとクリームの乗りもよく効果的にケアできます。
ファッション性の高いライダースジャケットなどにはデリケートな革が使われている場合があります。クリーナーやクリームは必ずジャケットの内側など目立たない箇所で試してから使ってください。
自然由来の成分のみで作られ、優しく汚れを落とし油分補給も同時にできる【タピール レーダーオイル】は面積の大きい革ジャンもお手軽にケアできるので普段のお手入れにおすすめです。
3. クリームやオイルで保革

革を保湿し柔軟性を維持するためにクリームで栄養補給をします。革が乾燥している場合や硬い場合には、まずデリケートクリームで潤いを与えておくと、油分の多いクリームを塗ってもシミやムラになりにくく革の繊維に栄養が浸透しやすくなります。
デリケートクリームを塗り軽くブラッシングしたら、次は油分を多く含むクリームを素早く塗り拡げ、ブラッシングします。塗りすぎるとシミやムラになりやすいので、少量ずつ使用しましょう。
高品質な天然油脂をたっぷりと含んだ【ブートブラック リッチモイスチャー】なら浸透しやすく油分も補給でき、これ一本でしっとりと仕上がります。
4. 仕上げに乾拭き

最後に柔らかいクロスで磨きあげると自然な艶が出て美しく仕上がります。
グローブタイプの【ペダック レザーグローブ】は着ながら乾拭きできるので革ジャン愛好家にはおなじみのアイテムです。
PICK UP ITEM
TAPIR レーダーオイル ¥2,640
天然素材のみで作られたドイツ製皮革ケア用オイル。汚れ落としと油分補給が同時にできます。爽やかなオレンジオイルの香りがお手入れの時間を楽しくさせます。
Boot Blackリッチモイスチャー ¥3,300
貴重なオーガニックアルガンオイルなど高級天然油脂を豊富に含んだ中性タイプのクリーム。革に浸透しやすく素早く潤いを補給します。
PEDAG レザーグローブ ¥4,180
仕上げ磨き用ムートングローブ。羊毛に含まれる天然油脂が革に優しい光沢を与えます。コンパクトに丸めて持ち運ぶことも。
素材によるお手入れ方法の違い
革ジャンに使われる革も鞄や財布のように様々。
スムースレザー以外の代表的なものをこちらでご紹介します。
1. スエードなどの起毛皮革
起毛皮革とは革の銀面(表面)または裏面を毛羽立たせた革のこと。暖かそうな素材感と優しいタッチが魅力です。スムースレザー用のクリームを塗ってしまうと、その起毛が寝てしまい風合いが大きく変わってしまいますのでクリームを使う際には注意が必要です。
スエードやベロア、ムートンなどの起毛皮革には【ブートブラック スエードリッチモイスチャー】のような専用品を使いましょう。
毛並みを美しく整えるには、コシのある豚毛ブラシがおすすめです。
2. デリケートな素材や薄い色
着心地のよいソフトなラムスキンやシープなど、柔らかく浸透性の良い革に油分の多いクリームを塗るとシミやムラになることがあります。また牛革でも仕上げ方やカラーによっては同じことが起こり得ます。
デリケートな素材は、やはりデリケートクリームのみでお手入れするのが良いでしょう。必ず目立たない裏側などで試してから使うことを忘れずに。
3. オイルドレザー
耐候性の高さから、実用性を重視した革ジャンにはオイルドレザー(オイルレザー)
が用いられることが多くあります。傷が目立ちにくく水分にも強いタフな素材ですが、乾燥してしまうとその効果も落ちてしまうので定期的に油分を補う必要があります。
厚手の黒いオイルドレザーならシミやムラも気にならないので、【サドルアップ レザーオイル】 【サドルアップ レザーミルク】など油分を豊富に含んだものでしっかりとオイルケアしておきましょう。とは言え塗りすぎは禁物ですので、適量を。
PICK UP ITEM
Boot Black スエードリッチモイスチャー ¥3,300
栄養豊富なオーガニックアルガンオイルを配合した「リッチモイスチャー」のスエード用ミストタイプ。
M. MOWBRAY サドルアップ レザーオイル ¥2,530
マットな質感を活かして仕上げるオイルドレザー用保湿リキッド。天然ミンクオイルを配合ししっとりと潤いを与えながらさらっと仕上がります。
M. MOWBRAY サドルアップ レザーミルク ¥2,200
蜜蝋、ホホバオイル、シアバターなどの天然油脂をリッチに配合した皮革用乳液。自然な光沢が素材本来の美しさを引き出します。
雨に濡れた時の対処法

革が苦手とする雨。できれば雨の日は革ジャンを着ない方が良いのですが、どうしてもお気に入りを着たい時もあれば、予期せぬゲリラ豪雨に見舞われることもあります。
そんな時こそ落ち着いて以下の対処を。
1. すぐに水滴を拭く
濡れたまま放置すると雨が浸透しシミになっていまします。できるだけ早くタオルやハンカチなどで水分を拭き取りましょう。擦ると色落ちやシミの原因になるので、軽くたたくようにタオルに水分を吸収させます。
2. 風通しの良い場所で陰干し
慌ててドライヤーやストーブなどで乾燥させるのは厳禁です。急激な温度変化により革が硬化するなど劣化の原因となります。
形を整え、風通しの良い日陰で完全に乾くまで自然乾燥させましょう。室内ならサーキュレーターを使用しておくと空気が循環して乾きやすくなります。
3. クリームで栄養補給
革ジャンが乾燥するときに革の中の水分とともに油分も抜けるため、乾燥後は少し硬くなることがあります。
改めて潤いを補給する必要があるので、お好みのクリームでケアしましょう。ただし、乾燥した革に急激に油分を与えると一気に浸透しシミやムラになることがあります。最初にデリケートクリームを塗っておくと急激な浸透を抑えることができるので、乾燥した革のケアには必ずデリケートクリームを使用し、油分の多いクリームはその後に薄く少量塗るようにしましょう。
【M.モウブレイ デリケートスプレー】はヌメ革にも使えるほど優しく、作業性の良いスプレータイプなので大きなレザージャケットも一気にケアできて便利です。
仕上げにクロスで乾拭きして磨きあげておきましょう。
4. 防水スプレーで備えあれば憂いなし
クリームに含まれる油分がある程度は耐水性を高めてくれますが、やはり濡れないに越したことはありません。また同じ目にあわないように防水スプレーで保護しておきましょう。
PICK UP ITEM
M. MOWBRAY デリケートスプレー ¥1,980
シミやムラのリスクを極力抑えた皮革用クリームの定番「M.モウブレイ デリケートクリーム」をスプレーで。ヌメ革にも使える安心感と作業性の良さが魅力。
M. MOWBRAY プロテクターアルファ 300ml ¥2,200
モノの批評誌「MONOQLO」のベストバイに3年連続選ばれた実績を持つハイスペックな防水スプレー。容量を無駄なく使える炭酸ガスを使用している点もユニーク。
オフシーズンの保管方法
暑くて革ジャンから遠ざかってしまう夏など、しばらくクローゼットに眠ったままとなる時期。このときの保管方法も革のコンディションに大きく影響します。革にとってできるたけ快適な環境で保管するのが長持ちの秘訣です。
1. 保管前に汚れとほこりを落とす
シーズンオフの前にお手入れをしておくのはおすすめですが、クリームが残っているとカビの栄養分となってしまいます。良かれと思って塗りすぎず、ブラッシングと乾拭きをしっかりとしておきましょう。
ほこりや汚れも同じくカビ発生の原因となるので保管前のブラッシングは念入りに。適度なコシと弾力がある馬毛ブラシは、お手入れの必需品ですので常備しておきましょう。
2. ハンガーに掛けて通気性のあるカバーを
レザージャケットの保管はスーツと同じようなイメージです。畳まずにハンガーに掛けて保管しましょう。細いハンガーは型崩れや伸びの要因となるのでできるだけ肩の形にあった太めのものをおすすめします。
カバーは不織布など通気性のあるものを。ビニール製のように通気性のないカバーは湿気が溜まりやすく長期間放置するとカビの原因となるので使わないようにしましょう。
3. 余裕をもって収納する
隙間が無いほうが収納効率は高いのですが、革ジャンの場合は少し余裕を持ってハンガーに掛けておきましょう。また、時々クローゼットを開けて換気をしておくと効果的。空気が循環することでカビの発生を抑えます。
4. 革ジャンにカビが生えたら
万が一カビが生えてしまったら、早めに対処しましょう。
【M.モウブレイ モールドクリーナー】は革にも使えるカビ用クリーナー。除菌力の高い有機ヨードがカビの細胞膜を壊して除去し再発生を防ぎます。
PICK UP ITEM
M. MOWBRAY モールドクリーナー ¥2,200
カビを除去し発生を予防するスプレータイプのクリーナー。天然成分である有機ヨードがカビ表面の細胞膜を破壊する強力な除菌力を発揮します。
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