革小物やかばんに限らず革靴などの革製品をお手入れする際、良かれと思ってついついクリームを塗りすぎることはよくあること。
特にコードバンやブライドルレザーなど、艶やエイジングを期待したい素材にはやってしまいがちですね。
ただ、塗りすぎても革に吸収される量には限界があり、必要以上に塗っても効果がないどころか乾燥後に白い粉のように吹き出てしまいます。
ここではそんな時の対処法をご紹介します。
多いかな?と思ったら
お手入れの際にクリームが多いかな?塗りすぎたかな?と思ったらまずはすぐに拭きとりましょう。
気付いたときにすぐ対処しておけば特に問題はありません。ただし、素材とクリームの組み合わせによっては、シミになったり色が濃くなったりすることがあります。
1. 適量はどれぐらい?
まずは「適量」の感覚をつかむことが大事です。
クリームの分量は、財布では米粒1~2粒程度が適量とされています。しかし、実際には吸収が良いとこれを全体に塗り伸ばすのは困難で、革の仕上げや状態、クリームの種類によっても変わってきます。最初はこれを目安に塗ってみて吸収が早いようなら様子を見ながら少しずつ追加しましょう。指で塗り伸ばしてスッと吸収される程度でおさえておくこと、1か所に集中せず素早く広げることがポイントです。
【M.モウブレイ デリケートスプレー】なら1か所に塗りすぎずに全体にスプレーでき浸透もしやすいので、ムラになりやすいヌメ革や大きなバッグのお手入れに、あるいは簡単に済ませたい場合にはおすすめです。
2. 塗りすぎたら拭き取る
厳密に何グラムという答えはありませんので、多少の塗りすぎはそれほど神経質にならなくても大丈夫です。クリームをいくらか塗り伸ばしても表面にとどまる量が多いと感じたら、すぐに布で拭き取りましょう。
この段階ではまだクリームが表面に残り「べたつく」状態なので次はこれを解消します。
3. ブラシで馴染ませる
余分なクリームを拭き取ったら馬毛ブラシでいつもより念入りにブラッシングを。これにより革の表面のクリームを繊維の隅々まで浸透させていきます。クリームが表面に残ったまま乾燥すると白く固まったり曇ったりすることがあります。特にシボ革や型押しなど凹凸のある素材、ステッチの部分はクリームが残りやすいので気を付けておく必要があります。
「べたつく」状態から手に吸い付くような「しっとり」する程度に手触りが変わっていれば良いでしょう。
4. クロスで乾拭き
最後は【コロニル ポリッシングクロス】などで乾拭きして仕上げます。
バッグやレザージャケットなど面積の大きいものには作業性の良い【ペダック レザーグローブ】が適しています。
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粉を吹いたように白くなったら
残ったクリームが多すぎると乾燥後に白く固まり、場合によっては粉を吹いたような状態になります。
乾拭きしても落ちない場合はこちらの対処法を試みてください。
1. まずはブラッシング
馬毛ブラシでブラッシングすることである程度は落とせます。様々な方向からブラシをかけてみましょう。
ブラッシングのみできれいになるようならここまでで問題ありません。
2. クレンジング
【M.モウブレイ ステインクレンジングウォーター】で白くなった箇所のクリームを除去します。指やクロスで塗り優しく擦り表面のクリームを落としていきます。
3. 再度お手入れを
クレンジングにより革に浸透したクリームの成分も一緒に失われますので、あらためて通常のお手入れをしておきます。
今度はクリームの塗りすぎに注意して、意識的に少な目にしてみましょう。革に浸透しやすく白くなりにくい【M.モウブレイ リッチデリケートクリーム】やスプレータイプの【M.モウブレイ デリケートスプレー】だけでお手入れしてみても良いかもしれません。
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