DETAIL
ひっそりと森の中にたたずむ温泉宿。嘗ては文豪が愛したといわれるこの部屋には、新緑に覆われた庭からやわらかい光が差し込む。光は格子戸を経て静寂が横たわる畳の上に陰影を落とし、そっと置かれた鞄が圧倒的な存在感を放っている。
大人が旅する鞄は気高くなければならない。一瞥しただけで目を離せなくなるほどの佇まい。歴史が繰り返されるかのように研鑽され続けた美しいフォルム。控え目でありながら、核心的な主張のある金具。全てが高次元で調和した鞄は使い手を選ぶことになる。
その外見からは内面に秘める旅に必要な機能性を全て包含していることを見抜くことができない。美しさを損なわず旅に必要なものを分類、整理することが出来る内ポケット。ショルダーストラップは鞄のフォルムを壊してしまうため、つけずに使用することを想定している。しかし、必要に応じて瞬間的に持ち手部分の金具に取り付けることが出来る。サイズは大人の1泊~2泊には十分な容量でありながら決して大きすぎない。夫婦での二人旅でも対応できる。