レザートートが人気のFIVE WOODS【PLATEAU】シリーズ。
たっぷりと含まれたオイルのおかげで雨や傷にも強い実用性を持ち、革ならではの味わい深い経年変化も愉しめるオリジナルオイルドレザーがなんと言っても魅力的ですね。
このたび【PLATEAU】シリーズに小さな仲間たちが加わりましたのでご紹介します。
どれも単品でも使いやすくお手持ちのバッグと組み合わせるのもおすすめです。
もちろん素材はバッグと同じPLATEAUオリジナルオイルドレザー。時とともに色艶深まるエイジングが堪能できます。
ただ、同じ革と書きましたが、とても厳密にいうと実は少し違います。
バッグに使われている革と同じものではありますが、「訳アリ」つまり通常より色ムラやシワなどが目立つ革を使用しています。
では、なぜそんな訳アリ素材を使うのか?
それにはいくつか理由があります。
まず、第一に革は天然素材であること。
動物の個体も原皮の状態も千差万別であり、それを鞣した革にも当然のように個体差が存在します。化学繊維やプラスティックのように均一な表情に揃えるのは、やろうと思えばできるかもしれませんが、そうなってしまうともはや革である必要はなくなってしまいます。
PLATEAUの革が豊かなエイジングを愉しめるのは、自然な風合いを活かした仕上げをしているから。
実際には色落ちを防ぐためなどの表面加工は施していますが、必要以上に革の個性を失くしてしまうような「厚塗り」はせず、革らしい表情とエイジングの余地を残しているのです。
そしてもうひとつ。大きなバッグが人気アイテムになっていることも少し関係しています。
例えばトートバッグを作るためには、きれいな状態の大きな面積がバッグの表面と背面の分2枚が最低でも必要になります。このように、ひとつひとつのパーツが大きいと、革の状態によっては使いづらい部分が出てくるのも事実。
革を裁断する職人は、大きなパーツを採るべき箇所、小さな製品や部品を作るための箇所を革一枚一枚について考慮し、できるだけ無駄をなくすように計算しているのです。
それでも、品質チェックの結果どうしても製品に使われずに残る部分が存在します。ある程度はファスナーの引手などの小さな部品のために有効活用できるのですが、部品自体が小さいためになかなか消化できず、「訳アリ」レザーが蓄積していきます。
革は本来、食肉の副産物を有効活用したサステナブルな素材。自然の恵みを無駄にすることなく利用した太古の人類の英知の結晶です。これを選別することによって資源が廃棄されるのはとてももったいない話。
このような背景もあり、私たちなりに資源ロス削減のためにできることを考えた結果、「訳アリ」であっても素材として使用することを決定したのでした。
色ムラやシミ、シワ、擦り傷などが見受けられ、決して万人受けするきれいな状態ではないかもしれません。
しかし、これも製品化された部分とまったく同じ幾多の工程を経て丁寧につくられた革。なにより、傷やシワなど本来存在するものがそのまま存在するのは、二つと同じものが無い天然素材の証。
さすがに傷がひどい箇所や穴がある部分は使えず、裁断したあとの革が中心となるため大きな部品を採るのは難しく、作れるのは小さなアイテムに限定されますが、お手持ちのPLATEAU製品と一緒に、味わい深く変化する革の魅力を愉しんでいただければ幸いです。